「言ってる意味がわからない」という言葉は、説明している人にとって失礼でキツい言葉です。
普通の人は、わからなければ「◯◯はどういうこと」などと自分から解らない部分を具体的に質問して、理解しようと努力するのですが、自分からコミュニケーションを取って理解しようとする努力をするつもりがない上司がいます。
また、どの部分かを指定せずに「意味がわからない」と言ってしまうことは、まず否定から入るクセがついており、部下を育てる気もない上司であることが想像できます。
このような上司に当たってしまった場合は、不幸としか言いようがありませんが、言われた方はかなり気分も悪くなるので、なるべく言われないように原因を確認し対策しましょう。
- 上司から、意味がわからないと言われた時の具体的な反応の仕方
- 上司に言われた、意味がわからないという言葉に隠された上司の事情
- 上司に意味がわからないと言われ無いための仕事の進め方
- 「意味がわからない」と言われないための上司とのコミュニケーション技術
クソ上司に「言ってる意味が全くわからない」と言われたけど「おめぇが馬鹿だからだろ笑笑」って返してええか?笑笑
— ごみ (@gomig444) November 1, 2023
上司から「言ってる意味がわからない」と言われた原因を考える
上司が「意味がわからない」と言う場合、あなたの説明内容に矛盾点や理解できない部分があったと捉えられている可能性があります。
例えば、専門用語を使いすぎたり論理的な飛躍があったりすると、上司は思考を追いきれず、混乱してしまうのです。そして分からない箇所を個別でで確認しようとせず、まず報告内容全体を否定するところから始める言葉として、「言ってる意味がわからない」という言い方をします。
この章では、「言ってる意味がわからない」と言われる原因について考えてみます。
理解力が薄い
普通の人が理解できるように論理立てて説明しても、上司に理解してもらえない場合があります。
上司が他の問題に気を取られ、現在説明している内容を理解するために注意力を使えないという一時的な問題と、そもそも上司に理解力が無い場合があります。
前者の場合は、少しタイミングを外して報告すれば解決する場合もありますが、後者の場合は、報告内容を今よりもっと分かりやすく単純に伝える必要があり、報告内容作りにかなり気を使うことになります。(それでもやらなければなりませんが)
パワハラ気質で「言ってる意味がわからない」と言ってしまう
上司のパワハラ気質とは、部下を言葉や態度で威圧し、精神的に追い詰めるような言動を特徴とします。このタイプの上司のもとでは、小手先の技術ではどうにもならない可能性もありますが、少しでも口実を与えるとかさにかかって色々言ってくるので、報告の仕方や伝え方に気をつけることで、少しでも状況を改善することができます。(具体的な方法は後の章で解説します)
報告内容に問題がある
あなたの報告の内容などに問題があって「意味がわからない」と言ってきているかもしれません。具体的にどの部分が問題があるのかをケース別に考えていきます。
・報告内容に賛同できない
あなたの報告の中に、あなたの意見が含まれているとしたら、その「意見は否定する」という意味合いで言っている可能性があります。
・行動が間違っている
あなたの行動が間違っている(なぜそんな常識外の行動するのか)という意味合いで言葉を発している。
また、上司への相談なしに事を進めて、上司の判断と異なる行動でもたらされた結果報告だけが来た時に、言う言葉かもしれません(事前の相談がないことを怒っている)。
・あなたが発している言葉の意味がわからない
業界特有の専門用語やカタカナ用語を多用すると、上司が知らないまたはピンと来ない言葉が出てきて、理解が止まってしまうことがあります。
・報告内容が分かりにくい
意味がわからないという言葉の裏返しに、「もっと上司に分かりやすく報告した方がいいよ」という訓示が含まれているかもしれません。細かい話ばかりして話の結論が見えない。「あれ」「それ」曖昧な主語。「すごく」など数字でなく本人の感想。報告内容を見直すと、改善点が見えてくる場合があります。
いっそのこと聞いてみる
「どの部分が意味がわからないのでしょうか」と上司に聞いてみる。
「意味がわからない」と抽象的に指摘している時点で、上司はあなたに細かいことを伝える気があまりないため、「自分で考えろ」的な答えが返ってくる場合が多いですが、1回は質問しておく必要があります。散々質問しにくい空気を作っておいたにもかかわらず、それでも後から「わからないことは質問しろ」などと言ってくる時もあるからです。
また、具体的な指摘もなく、質問しても答えてくれないということになれば、後のパワハラの証拠になりうる可能性もありますので、その様子を記録しておくか第三者に聞こえるようにやり取りするのも大切です。
上司から意味がわからないと言われた原因から考える対策
「報告している自分にも原因はある」と考えることで、報告内容の質を上げていきます。
その結果上司の機嫌が良くなり、指摘が減ることがあります。
この章では報告のやり方の改善のポイントをお伝えします。
報告するタイミングが重要
上司から「言ってる意味がわからない」と言われると、報告内容そのものに問題があると考えがちです。しかし、実は報告のタイミングも、上司の反応に大きく影響を与えることがあります。
上司への中間報告や事前相談を行っておけば、「いきなり相談もなしにそんな重要なことを決めるな」という趣旨の「(お前の進め方は)意味がわからない」という発言を抑えることができます。
具体的には、以下の点を意識してみてください。
・重要な案件や決定事項は、事前の相談や中間報告をこまめに行う
・上司のスケジュールを確認し、集中しやすい時間帯を選ぶ
・緊急性の高い案件の場合は、すぐに報告する
報告する態度
まず、自信を持って行動することが、聞き手に安心感を与えるという点で重要です。もし報告時におどおどしたり、緊張のために声が震えたりしていると、上司は「この人は本当にこの案件を理解しているのだろうか」と不安に感じ、内容が正確に伝わりにくくなります。
報告の際には、たとえ内心不安であっても、声の調子を整え明確な言葉遣いを心がけましょう。演技でもいいので自信を持った態度で報告をすることで、報告内容を安心して受け取ることができ、理解につながります。
以下のような態度が相手に不安を与えてしまいます。
・声が小さく、聞き取りにくい
・目線が定まらない
・そわそわしている
・言葉尻が弱々しい
自信を持った態度で上司に報告しましょう
- 報告内容を十分に理解しておく
- 想定される質問を事前に考えておく
- ある程度の声の大きさで話す
- 時々相手の顔を見る
- 適切な身振り手振りをする
- 姿勢を正す
発言の趣旨を先に伝える
「相談があります」「報告よろしいでしょうか」などと、何についての呼びかけか、先に発言の趣旨を伝えてみましょう。
人は案外「どのように対応して欲しいのか」言わないとわからない時があります。
上司にしてみれば判断を仰ぎたいのか、ただの中間報告なのかがわからないので、「言ってる意味がわからない」となってしまう事がありますので、言葉にしないとわからない人もいるということを覚えておきましょう。
上司に判断して欲しい時がある場合は「どのようにすれば良いでしょうか」と明確に聞いてみるのです。
また、その時には「自分はこう思いますけが、◯◯でよろしいでしょうか?」などと、まず自分の考えを述べてから判断仰ぐとさらに良いでしょう。
報告の大枠を伝える
まず、報告書の大枠を最初に伝えるようにしましょう。
「改善したほうがいい部分が3点あります」など、大枠な全体像を先に伝えると、上司は全体像を把握しやすくなり、その後の説明内容を理解しやすくなります。
PREP法で結論を先に伝える
結論を最初に伝えることは、報告を分かりやすくするために最も重要なポイントです。PREP法と呼ばれる「結論→理由→具体例」の順番で説明することで、上司は全体像を把握しやすくなり、その後の説明内容を理解しやすくなります。
たとえば、「今回のプロジェクトで重要な3つの改善点を特定しました」という形で始めることで、上司はそれに基づいた具体的な内容に集中することができます。
次に、なぜこれらの改善点が重要なのかの理由を述べ、最後にそれを実現するための具体例を提供します。
結論を最初に伝えることで、上司は全体像を把握しやすくなり、よりスムーズに理解してもらうことができます。また、論理的な説明や具体的な事例を用いることで、説得力のある報告になります。
報告の内容を簡潔にする
話がダラダラと長くて言いたいことが伝わらないことがあります。
上司への報告をする場合、時系列で起こったことを一から説明しようとする人がいます。
何度も同じ話をしたり、話の内容が行ったり来たりすると理解力のない上司はそこをスルーできず、「意味がわからない」となってしまいます。
そうならないためには、例えば「本日の会議で3つの主要な問題点が浮き彫りになりました」と簡潔に結論を伝え、その後でその理由や詳細を展開します。この方法を採用することで、話が前後に飛ばずに、一貫性が保たれ、上司も内容を把握しやすくなります。
必要な情報が不足してないか確かめる
まず上司に報告する前に、自分は何を言いたいのかなるべく短い言葉で伝えるようにしましょう。
その時にはあまり短いと情報が少なすぎてしまいますので、事実ベースの情報で5W1H(いつ、どこで、だれが、何を、なぜ、どのくらいorどのように)などを整理して明確にして伝えましょう。
特に「なぜ」という部分を省略して報告する人も多いです。
ここが省略されてしまうと論理的な説明にならず、なぜそうなったら理解できないがために「意味がわからない」という指摘になりがちです。
上司への報告前に今一度、5つの要素があるかを確認するようにしましょう。
なるべく数字で報告する
自分の感情や自分の感想を伝えたとしても、明確に数字で知りたい上司の場合は、「じゃあたくさんってどのくらいなの」「すごいっていうのはお前の感情だろう」ということになり、自分の知りたいことを全く伝えてくれない部下ということになります。
上司に具体的な成果を数字で示すことで、具体的な事実としてその効果を明確に理解させやすくなり、仕事に対する真摯な姿勢も伝わりやすくなります。
1. 客観的なデータを用いる
上司は、客観的なデータに基づいた報告を求めています。自分の感情や意見を述べるだけでなく、具体的な数字を用いることで、報告内容をより客観的かつ説得力のあるものにすることができます。
例えば、「顧客満足度が向上した」という報告をする場合、単に「お客様から満足の声をたくさんいただいた」と伝えるのではなく、「アンケート調査で顧客満足度が前月比10%向上した」と具体的に数字で示すことで、より説得力のある報告になります。
2. わかりやすいグラフや表を用いる
数字を羅列するだけでは、内容が分かりにくい場合があります。グラフや表などを活用することで、数字を視覚的に理解しやすくすることができます。
3. 数字の根拠を説明する
数字を単に示すだけでなく、その数字がなぜ導き出されたのか、どのような根拠に基づいているのかを説明する必要があります。
言ってる意味が分からないと上司に言われた場合の原因と対策まとめ
- 上司から「意味がわからない」と言われる主な原因は、説明の矛盾や複雑さにある
- 専門用語の過度な使用や論理的な飛躍が上司の理解を妨げることがある
- 上司が他の問題に気を取られている場合、報告タイミングを変えることで解決することもある
- 上司の理解力が不足している場合、より単純明快な報告を心がける必要がある
- 上司のパワハラ気質が原因で「意味がわからない」と言われることもある
- 報告内容そのものに問題がある場合、具体的な改善が必要
- 上司への報告では事前に相談や中間報告を行うことで誤解を防ぐ
- 報告の際は自信を持って、はっきりとした態度で行う
- 報告内容は事前に十分に理解しておく
- 報告の際には相手の顔を見て、適切な身振り手振りを交える
- 言葉の意味が上司に伝わらない場合は具体的にどの部分がわからないかを尋ねる
- 数字での報告は具体性が増し、理解されやすくなる